2022年7月3日、ブダペスト(ハンガリーの首都)での第19回世界水泳選手権大会、女子3mシンクロ板飛び込みの三上紗也可(日本体育大学)及び金戸凜(セントラルスポーツ)の組が、男子10m高飛び込みの玉井陸斗(JSS宝塚スイミングスクール)選手と共に、飛び込みの日本勢で初の銀メダルをつかみました。
女子シンクロ板飛び込みの日本人ペアは303・00点でした。
パリ五輪で金メダルの獲得に期待が高まりました。
尚、女子3m板飛び込み決勝で東京五輪代表の三上紗也可(日本体育大学)は294・20点で7位でした。
三上紗也可選手は、「実感が湧かない。(個人種目の3m板飛び込み決勝でメダルを逃した)昨日(2022年7月2日)のリベンジは果たせたと思う。」と述べました。
金戸凜選手は、「今日のためにここに来たので、ほっとしている。(故障の影響で)つらい2年間を過ごしたので、うれしかった。」と述べました。
前回大会まで日本人の最高成績は、2001年大会で男子3m板飛び込みの寺内健(ミキハウス)選手らが獲得した銅メダルです。
飛び込み日本勢の通算メダル数は4個になりました。
2024年パリオリンピック(2024年7月26日(金)~2024年8月11日(日))及び2023年7月に開幕される第20回世界水泳選手権大会(20th FINA World Championships)福岡大会での三上紗也可選手及び金戸凜選手の活躍が期待されますね。
本記事は、三上紗也可選手及び金戸凜選手のプロフィールと経歴と、板飛び込みと高飛び込みとの違い、シンクロ板飛び込みとシンクロ高飛び込みとの違い、について調べてみましたので、興味のある方は、読み進めてくださると嬉しいです。
- 三上紗也可(みかみ・さやか)選手のプロフィール
- 三上紗也可(みかみ・さやか)選手の経歴
- 2020年東京オリンピックの女子3m板飛び込みでは、準決勝では16位となり決勝に進出できず
- 世界水泳選手権で、金戸凛選手とペアを組んで3mシンクロ板飛び込み決勝で銀メダルを獲得
- 金戸凜(かねと・りん)選手のプロフィール
- 金戸凜(かねと・りん)選手の経歴
- 2024年パリオリンピックでは、男女とも前回東京オリンピックと同数の男女共通の各4種目の飛び込みを実施
- 板飛び(飛び板飛び)込みと高飛び込みとの違いは?
- シンクロ種目:シンクロ板飛び込みと、シンクロ高飛び込みとは?
- ①「3m板飛び込み」とは?
- 演技と種目の詳細
- ②3mシンクロ板飛び込みとは?
- 演技と種目の詳細
- ③「10m高飛び込み」とは?
- 演技と種目の詳細
- ④10mシンクロ高飛び込みとは?
- 演技と種目の詳細
- 三上紗也可、金戸凜が銀メダルを獲ったシンクロ板飛び込みと、高飛び込みの違いは?のまとめ
三上紗也可(みかみ・さやか)選手のプロフィール
■2000年(平12)12月8日生まれ
■出身:鳥取県米子市。
■日本の飛込競技選手。
■学歴:鳥取県立米子南高等学校を卒業
■所属:日本体育大学体育学部在学中
■身長155cm、体重53kg
三上紗也可(みかみ・さやか)選手の経歴
小学2年生から飛び込みを始めました。
飛び込み競技との出会いは、小学2年生のときに学校でもらった体験教室のチラシでした。
「お母さんに『めずらしい競技だからやってみたら』ってすすめられて」だそうです。
もともと水泳と体操を習っていたこともありすぐに競技になじむことができました。
1994年広島アジア大会男子3m板飛び込みで銅メダルを獲得している安田千万樹(ちまき)コーチの指導を受けるようになりました。
2017年の日本選手権水泳競技大会飛込競技では、3mシンクロ板飛び込みで宮本葉月(みやもと・はづき)選手と組んで優勝しました。
2018年の日本選手権水泳競技大会飛込競技では、3m板飛び込みで初優勝を果たしました。
2018年のジャカルタアジア大会では、3m板飛び込みで4位、宮本葉月選手と組んだ3mシンクロ板飛び込みで5位に入りました。
2019年春、鳥取県立米子南高等学校を卒業し進学も考えたが、小学4年から師事する安田千万樹(ちまき)コーチの「目標をかなえるには退路を断つことも必要」という言葉にうなずきました。
2019年春以降、1日に5~6時間ほど練習に打ち込み、地元で競技一本の生活を送っていました。
「高校のときは授業の合間を縫って練習していた。今は競技だけに打ち込めるすごくいい環境」と微笑んでいました。
2019年7月、初の世界選手権代表となった、第18回世界水泳選手権(韓国・光州で開催)では3m板飛び込みで5位に入賞し、2020年東京オリンピックの出場枠を獲得し、初めての五輪代表に決まりました。
2020年4月、高校卒業から1年の時を経て、オリンピックを目指す練習環境、即ち、伝統校で水泳部飛び込みブロックの女子部員が多い・スポーツ科学を学びながら練習できる環境など、将来のことを考え日本体育大学体育学部体育学科に進学しました。
練習は神奈川県横浜市緑区の日体大健志台キャンパスの飛び込み専用プールを使用しました。
尚、小学校・中学校・大学の同級生で東京五輪ボクシング日本代表の入江聖奈(いりえ・せな)選手も日本体育大学体育学部体育学科に在籍しています。
2020年東京オリンピックの女子3m板飛び込みでは、準決勝では16位となり決勝に進出できず
2020年東京オリンピックの飛込競技の女子3m板飛び込みでは、予選を5位通過しましたが、準決勝で273.70点の16位となり決勝には進出できませんでした。
世界水泳選手権で、金戸凛選手とペアを組んで3mシンクロ板飛び込み決勝で銀メダルを獲得
2022年7月3日のブダペスト(ハンガリーの首都)での世界水泳選手権で、金戸凛選手とペアを組んで3mシンクロ板飛び込み決勝では2位で銀メダルを獲得しました。
加えて、2022年7月3日のブダペストでの世界選手権で女子3m板飛び込み決勝では7位となりました。
尚、女子3m板飛び込みの三上紗也可(日本体育大学)選手は、予選に続き準決勝でも4回目の後ろ宙返り技にミスが出ました。「踏み切りの感覚が日本の板と少し違う」とまだ対応し切れていない様子でした。
予選、準決勝とも5回目に大技の5154B(後述される演技番号で、前宙返り2回半2回ひねりえび型を意味します)を決めて盛り返しました。
「(東京五輪は準決勝敗退しましたので)東京五輪の失敗をもうしないという気持ちで取り組んできた」という、上述した2019年の世界選手権(韓国・光州で開催)5位の実力者が雪辱の舞台へ進みましたが、上述したように決勝では無念の7位となりました。
金戸凜(かねと・りん)選手のプロフィール
■2003年(平15)7月18日生まれ
■出身:埼玉県
■日本の飛込競技選手
■所属:セントラルスポーツ
■学歴:2022年3月に目黒日本大学高等学校を卒業し、2022年4月から日本大学スポーツ科学部に在学中。
■身長152cm、体重48kg
■家族:
父方の祖父はローマオリンピック、東京オリンピック代表の金戸俊介(かねと・しゅんすけ)選手です。
父方の祖母も同じ2つの大会であるローマオリンピック、東京オリンピックで代表だった金戸久美子(かねと・くみこ)選手(旧姓・渡辺)です。
父はソウルオリンピック、バルセロナオリンピック、アトランタオリンピック代表の金戸恵太(かねと・けいた)選手です。
母も同じ3つの大会であるソウルオリンピック、バルセロナオリンピック、アトランタオリンピック代表の金戸幸(かねと・ゆき)選手(旧姓・元渕)です。
姉の金戸華(かねと・はな)と、兄の金戸快(かねと・かい)も飛び込み選手です。
金戸凜(かねと・りん)選手の経歴
祖父祖母そして父母がすべて飛込競技でオリンピック出場歴のある家庭に生まれ育ちました。
幼少時よりトランポリンやバレエを学びました。
2017年2月の国際大会派遣選手選考会(東京辰巳国際水泳場)に出場し、3m板飛び込みで300.5点を記録してトップとなりました。
2019年4月の日本室内選手権飛込競技大会で、10m高飛び込みで優勝し、初の世界選手権代表に決定しました。
予選5位で準決勝に進み、12位以内の決勝進出で決まる東京五輪代表の座も見えていました。
しかし、準決勝の1本目で右肩を負傷しました。
18人中17位で、東京五輪代表の切符を逃しました。
改めて東京五輪代表に向けてケガとの闘いも始まりました。
2019年9月の国民体育大会(国体)は亜脱臼で途中棄権しました。
2019年4月の日本室内選手権飛込競技大会の前にも練習中に亜脱臼を起こしました。
演技の際に腕を振っただけで肩が外れる。
「無理」と判断した父は12月に「負担の軽い」板飛び込みに専念することを勧めました。
踏み込んで反動を得る板飛び込みは筋力のない16歳には不利だが「本人にはつらい決断だろうが、将来を考えた」と悩む金戸凛さんを父である金戸恵太さんは説得しました。
2020年2月に手術を受けて、東京五輪は夢と消えた。2020年5月にプールに入り始めて、2020年の夏に1メートル板飛び込みをスタートしました。
2021年9月17日の日本選手権女子3m板飛び込みで東京五輪代表の三上紗也可(みかみ・さやか)選手に競り勝ち初優勝しました。
2020年2月の手術から1年7か月をかけての日本選手権の初優勝でした。
上述したように、2022年のブダペスト(ハンガリーの首都)での世界選手権で、三上紗也可選手とペアを組んで3mシンクロ板飛び込み決勝では2位で銀メダルを獲得しました。
2024年パリオリンピックでは、男女とも前回東京オリンピックと同数の男女共通の各4種目の飛び込みを実施
種目
・女子3m板飛び込み
・女子10m高飛び込み
・女子3mシンクロ板飛び込み
・女子10mシンクロ高飛び込み
・男子3m板飛び込み
・男子10m高飛び込み
・男子3mシンクロ板飛び込み
・男子10mシンクロ高飛び込み
板飛び(飛び板飛び)込みと高飛び込みとの違いは?
■板飛び込みは高さ3メートルの弾力のある板(Springboard)から跳ね上がって飛び込みます。
■高飛び込み(高飛込、プラットフォームダイビング)は、高さ5m、7.5m、10mの飛び込み台(Platform)を使用して行なわれる飛び込み競技です。
10m高飛び込みは高さ10メートルの飛び込み台(Platform)から飛び込みます。
板飛び込みとは違い、弾力のある飛び板ではなく、弾力のないコンクリート製の固定された飛び込み台(Platform)が用いられます。
板飛び込み及び高飛び込みの評価方法
板飛び込み及び高飛び込みの評価方法は同じであり、(i)技術力としての、回転数や方向、ひねりの有無などによる難易度と、(ii)演技の美しさとしての、出来栄え点と、の両者の合計によって評価されます。
男子は6回、女子は5回の演技の合計点で競い合います。同じ技は繰り返すことができません。
シンクロ種目:シンクロ板飛び込みと、シンクロ高飛び込みとは?
シンクロ種目は2人が1組となって同じ技を演技します。
3mシンクロ板飛び込み
3mの高さにある弾力性の高い飛び板から、2名1組の選手が同時に飛び込み、その過程の演技と2名の同調性(シンクロナイゼーション)を競う種目です。
10mシンクロ高飛び込み
10mの高さにある弾力のないコンクリート製の飛び込み台から、2名1組の選手が同時に飛び込み、その過程の演技と2名の同調性(シンクロナイゼーション)を競う種目です。
①「3m板飛び込み」とは?
3m板飛び込み(Diving – 3M Springboard)は、3mの高さにある弾力性の高い飛び板から飛び込み、その過程の演技を競う種目です。
試技と得点
■男子は6回、女子は5回試技を行います。この試技はすべて違う演技をする必要があります。
選手は、この演技の種類を試技の前に予め提出しておきます。
■演技の種類ごとに難易率(点数)が決められています。
■1回の試技で、7人の審査員が演技内容を採点し、それぞれが0~10点(0.5点刻み)で点数をつけます。
採点のポイントは、予め提出された演技通りか・開始の姿勢・アプローチ・踏切・空中演技・入水などの要素を評価します。
特に、水しぶきをあげない入水をノースプラッシュと呼び、高い点数になります。
■7名の採点のうち、最高点から上位2つと最低点から下位2つを除く残りの3つの採点を合計し、難易率を掛けた値が得点になります。
■男子は6回、女子は5回の試技の得点の合計点を競います。
演技と種目の種類
■演技の種類は、「技の種類(飛び込みの開始方法)」「途中宙返り(フライング)の有無」「宙返りの回数」「ひねりの回数」の組み合わせで決まります。
■さらに、種目の種類は、上の演技の種類に加えて、「飛び込み時の基本姿勢の型」の組み合わせで決まります。
この種目の種類ごとに、難易率が決まっています。
演技と種目の詳細
「技の種類(飛び込みの開始方法)」は5つ
群 | 演技種目名 | 英語名 | 説明 |
1群 | 前飛込 | Forward | 飛込台から前に向いて、前方に回転する |
2群 | 後飛込 | Back | 飛込台から後に向いて、後方に回転する |
3群 | 前逆飛込 | Reverse | 飛込台から前に向いて、後方に回転する |
4群 | 後踏切前飛込 | Inward | 飛込台から後に向いて、前方に回転する |
5群 | 捻り飛込 | Twist | 1群から4群までの種目に捻りを加える |
■途中宙返り(フライング)とは、90度以上の回転を伸び型で行うことをいいます。
途中宙返りを行うと、通常の技より難易率が高くなります。
■宙返りの回数、ひねりの回数が多いほど、難易率が高くなります。
飛び込み時の基本姿勢の型は、4つ
記号 | 演技種目名 | 英語名 | 説明 |
A | 伸び型 | Straight | 腰及び膝を曲げず両足をそろえた型。宙返りにはあまり適さない。 |
B | えび型 | Pike | 身体を腰で折り、膝を曲げず両足をそろえた型。柔軟性が必要。 |
C | 抱え型 | Tuck | 身体を小さく丸め、膝を曲げた型。最も宙返りに適する形。 |
D | 自由型 | Free | A・B・Cいずれの型を組み合わせても良い。(ひねり技のみ。) |
(個人種目)<競技方式>金メダルへの道
■予選→準決勝→決勝と進んでいきます。
■予選では、上位18名が準決勝に進みます。
■準決勝では、上位12名が決勝に進みます。
②3mシンクロ板飛び込みとは?
3mシンクロ板飛び込み(3mシンクロナイズドダイビング:Diving – Synchronised 3M Springboard)は、3mの高さにある弾力性の高い飛び板から、2名1組の選手が同時に飛び込み、その過程の演技と2名の同調性(シンクロナイゼーション)を競う種目です。
試技と得点
■男子は4回、女子は3回試技を行います。
この試技はすべて違う演技をする必要があります。
選手は、この演技の種類を試技の前に予め提出しておきます。
■演技の種類ごとに難易率(点数)が決められています。
■1回の試技で、11名の審査員が演技(エクスキューション;execution)と同調性(シンクロナイゼーション;synchronicity)を採点し、それぞれが0~10点(0.5点刻み)で点数をつけます。
採点のポイントは、予め提出された演技通りか・開始の姿勢・アプローチ・踏切・空中演技・入水・同調性などの要素を評価します。
特に、水しぶきをあげない入水をノースプラッシュと呼び、高い点数になります。
■11名の審査員のうち、3人が向かって左側の選手の演技を採点(E1~E3)、3人が右側の選手の演技を採点(E4~E6)、5人が両選手の同調性を採点(S1~S5)します。
そして、E1~E3、E4~E6、S1~S5それぞれの最高点と最低点を除く5個の採点の平均点を3倍して難易率を掛けた値が得点になります。
■男子は4回、女子は3回の試技の得点の合計点を競います。
演技と種目の種類
■演技の種類は、「技の種類(飛び込みの開始方法)」「途中宙返り(フライング)の有無」「宙返りの回数」「ひねりの回数」の組み合わせで決まります。
■さらに、種目の種類は、上の演技の種類に加えて、「飛び込み時の基本姿勢の型」の組み合わせで決まります。
この種目の種類ごとに、難易率が決まっています。
演技と種目の詳細
技の種類(飛び込みの開始方法)は5つ
群 | 演技種目名 | 英語名 | 説明 |
1群 | 前飛込 | Forward | 飛込台から前に向いて、前方に回転する |
2群 | 後飛込 | Back | 飛込台から後に向いて、後方に回転する |
3群 | 前逆飛込 | Reverse | 飛込台から前に向いて、後方に回転する |
4群 | 後踏切前飛込 | Inward | 飛込台から後に向いて、前方に回転する |
5群 | 捻り飛込 | Twist | 1群から4群までの種目に捻りを加える |
■途中宙返り(フライング)とは、90度以上の回転を伸び型(後述)で行うことをいいます。
途中宙返りを行うと、通常の技より難易率が高くなります。
■宙返りの回数、ひねりの回数が多いほど、難易率が高くなります。
飛び込み時の基本姿勢の型は、4つ
記号 | 演技種目名 | 英語名 | 説明 |
A | 伸び型 | Straight | 腰及び膝を曲げず両足をそろえた型。宙返りにはあまり適さない。 |
B | えび型 | Pike | 身体を腰で折り、膝を曲げず両足をそろえた型。柔軟性が必要。 |
C | 抱え型 | Tuck | 身体を小さく丸め、膝を曲げた型。最も宙返りに適する形。 |
D | 自由型 | Free | A・B・Cいずれの型を組み合わせても良い。(ひねり技のみ。) |
演技番号が、例えば、「5154B」の場合
5:5群~6群
1:1群~4群
5:宙返り数(0=無しを基準に、半回転毎に+1)
4:捻り数(0=無しを基準に、半回転毎に+1「2回捻りは「2」)となる)
B:飛込み姿勢(えび型)
■上記の演技内容は、「捻り飛込み・前飛込み・宙返り2回転半・捻り2回転・えび型」=
「前宙返り・2回半・2回捻り・えび型」となります。
演技番号が、例えば、「5132D」の場合
5:5群~6群
1:1群~4群
3:宙返り数(0=無しを基準に、半回転毎に+1)
2:捻り数(0=無しを基準に、半回転毎に+1「1回半捻りは「3」)となる)
D:飛込み姿勢(自由型)
■上記の演技内容は、「捻り飛込み・前飛込み・宙返り1回転半・捻り1回転・自由型」=「前宙返り1回半1回捻り・自由型」となります。
■尚、「宙返り1回転半・捻り1回転」は、”宙返りを1回転半している最中”に”捻りを1回転半行う”演技のことであり、”宙返りを1回転半”した後に”1回転半の捻り”の演技を行うことではない点に注意する必要があります。
(シンクロ種目)<競技方式>金メダルへの道
■予選・準決勝のようなラウンドを分けずに、8組が出場し、決勝のみ1つのラウンドを行います。
<日本代表の選考方法:飛び込み> 選考・シンクロ種目
1:世界選手権(2019年世界選手権(7月、韓国・光州)):8位以内
2:ワールドカップ(五輪テスト大会として行われる2021年ワールドカップ(5月、東京アクアティクスセンター)):成績から判断
※ ワールドカップには世界選手権での内定組と国際大会派遣選手選考会(2020年2月、東京)の優勝組が出場できる。
3:各国・地域:1組まで
③「10m高飛び込み」とは?
10m高飛び込み(Diving-10M Platform)は、弾力のないコンクリート製の飛び込み台から飛び込む種目です。
試技と得点
■男子は6回、女子は5回試技を行います。
この試技はすべて違う演技をする必要があります。
選手は、この演技の種類を試技の前に予め提出しておきます。
■演技の種類ごとに難易率(点数)が決められています。
■1回の試技で、7人の審査員が演技内容を採点し、それぞれが0~10点(0.5点刻み)で点数をつけます。
採点のポイントは、予め提出された演技通りか・開始の姿勢・アプローチ・踏切・空中演技・入水などの要素を評価します。
特に、水しぶきをあげない入水をノースプラッシュと呼び、高い点数になります。
■7名の採点のうち、最高点から上位2つと最低点から下位2つを除く残りの3つの採点を合計し、難易率を掛けた値が得点になります。
■男子は6回、女子は5回の試技の得点の合計点を競います。
演技と種目の種類
■演技の種類は、「技の種類(飛び込みの開始方法)」「途中宙返り(フライング)の有無」「宙返りの回数」「ひねりの回数」の組み合わせで決まります。
■さらに、種目の種類は、上の演技の種類に加えて、「飛び込み時の基本姿勢の型」の組み合わせで決まります。
この種目の種類ごとに、難易率が決まっています。
演技と種目の詳細
「技の種類(飛び込みの開始方法)」は6つ
群 | 演技種目名 | 英語名 | 説明 |
1群 | 前飛込 | Forward | 飛込台から前に向いて、前方に回転する |
2群 | 後飛込 | Back | 飛込台から後に向いて、後方に回転する |
3群 | 前逆飛込 | Reverse | 飛込台から前に向いて、後方に回転する |
4群 | 後踏切前飛込 | Inward | 飛込台から後に向いて、前方に回転する |
5群 | 捻り飛込 | Twist | 1群から4群までの種目に捻りを加える |
6群 | 逆立ち飛込 | Armstand | 飛込台上で逆立ちをしてから演技を行う(高飛込のみ) |
■「途中宙返り(フライング)」とは、90度以上の回転を伸び型で行うことをいいます。
「途中宙返り」を行うと、通常の技より難易率が高くなります。
■宙返りの回数、ひねりの回数が多いほど、難易率が高くなります。
飛び込み時の基本姿勢の型は、4つ
記号 | 演技種目名 | 英語名 | 説明 |
A | 伸び型 | Straight | 腰及び膝を曲げず両足をそろえた型。宙返りにはあまり適さない。 |
B | えび型 | Pike | 身体を腰で折り、膝を曲げず両足をそろえた型。柔軟性が必要。 |
C | 抱え型 | Tuck | 身体を小さく丸め、膝を曲げた型。最も宙返りに適する形。 |
D | 自由型 | Free | A・B・Cいずれの型を組み合わせても良い。(ひねり技のみ。) |
(個人種目)<競技方式>金メダルへの道
■予選→準決勝→決勝と進んでいきます。
■予選では、上位18名が準決勝に進みます。
■準決勝では、上位12名が決勝に進みます。
<日本代表の選考方法:飛び込み> 選考・個人種目
1:世界選手権(2019年世界選手権(7月、韓国・光州)):12位以内
2:アジア・カップ:優勝者
3:ワールドカップ(五輪テスト大会として行われる2021年ワールドカップ(5月、東京アクアティクスセンター)):準決勝進出者(18位以内)
4:各国・地域2人まで
④10mシンクロ高飛び込みとは?
10mシンクロ高飛び込み(10mシンクロナイズドダイビング:Diving – Synchronised 10M Platform)は、10mの高さにある弾力のないコンクリート製の飛び込み台から、2名1組の選手が同時に飛び込み、その過程の演技と2名の同調性(シンクロナイゼーション)を競う種目です。
試技と得点
■男子は4回、女子は3回試技を行います。
この試技はすべて違う演技をする必要があります。
選手は、この演技の種類を試技の前に予め提出しておきます。
■演技の種類ごとに難易率(点数)が決められています。
■1回の試技で、11名の審査員が演技(エクスキューション;execution)と同調性(シンクロナイゼーション;synchronicity)を採点し、それぞれが0~10点(0.5点刻み)で点数をつけます。
採点のポイントは、予め提出された演技通りか・開始の姿勢・アプローチ・踏切・空中演技・入水・同調性などの要素を評価します。
特に、水しぶきをあげない入水をノースプラッシュと呼び、高い点数になります。
■11名の審査員のうち、3人が向かって左側の選手の演技を採点(E1~E3)、3人が右側の選手の演技を採点(E4~E6)、5人が両選手の同調性を採点(S1~S5)します。
そして、E1~E3、E4~E6、S1~S5それぞれの最高点と最低点を除く5個の採点の平均点を3倍して難易率を掛けた値が得点になります。
■男子は4回、女子は3回の試技の得点の合計点を競います。
演技と種目の種類
■演技の種類は、「技の種類(飛び込みの開始方法)」「途中宙返り(フライング)の有無」「宙返りの回数」「ひねりの回数」の組み合わせで決まります。
■さらに、種目の種類は、上の演技の種類に加えて、「飛び込み時の基本姿勢の型」の組み合わせで決まります。
この種目の種類ごとに、難易率が決まっています。
演技と種目の詳細
「技の種類(飛び込みの開始方法)」は6つ
群 | 演技種目名 | 英語名 | 説明 |
1群 | 前飛込 | Forward | 飛込台から前に向いて、前方に回転する |
2群 | 後飛込 | Back | 飛込台から後に向いて、後方に回転する |
3群 | 前逆飛込 | Reverse | 飛込台から前に向いて、後方に回転する |
4群 | 後踏切前飛込 | Inward | 飛込台から後に向いて、前方に回転する |
5群 | 捻り飛込 | Twist | 1群から4群までの種目に捻りを加える |
6群 | 逆立ち飛込 | Armstand | 飛込台上で逆立ちをしてから演技を行う(高飛込のみ) |
■途中宙返り(フライング)とは、90度以上の回転を伸び型で行うことをいいます。
途中宙返りを行うと、通常の技より難易率が高くなります。
■宙返りの回数、ひねりの回数が多いほど、難易率が高くなります。
飛び込み時の基本姿勢の型は、4つ
記号 | 演技種目名 | 英語名 | 説明 |
A | 伸び型 | Straight | 腰及び膝を曲げず両足をそろえた型。宙返りにはあまり適さない。 |
B | えび型 | Pike | 身体を腰で折り、膝を曲げず両足をそろえた型。柔軟性が必要。 |
C | 抱え型 | Tuck | 身体を小さく丸め、膝を曲げた型。最も宙返りに適する形。 |
D | 自由型 | Free | A・B・Cいずれの型を組み合わせても良い。(ひねり技のみ。) |
(シンクロ種目)<競技方式>金メダルへの道
■予選・準決勝のようなラウンドを分けずに、8組が出場し、決勝のみ1つのラウンドを行います。
三上紗也可、金戸凜が銀メダルを獲ったシンクロ板飛び込みと、高飛び込みの違いは?のまとめ
3mシンクロ板飛び込みとは?
3mの高さにある弾力性の高い飛び板から、2名1組の選手が同時に飛び込み、その過程の演技と2名の同調性(シンクロナイゼーション)を競う種目です。
板飛び(飛び板飛び)込みと高飛び込みとの違いは?
■板飛び込みは高さ3メートルの弾力のある板(Springboard)から跳ね上がって飛び込みます。
■高飛び込み(高飛込、プラットフォームダイビング)は、高さ5m、7.5m、10mの飛び込み台(Platform)を使用して行なわれる飛び込み競技です。
10m高飛び込みは高さ10メートルの飛び込み台(Platform)から飛び込みます。
板飛び込みとは違い、弾力のある飛び板ではなく、弾力のないコンクリート製の固定された飛び込み台(Platform)が用いられます。
10mシンクロ高飛び込みとは?
10mの高さにある弾力のないコンクリート製の飛び込み台から、2名1組の選手が同時に飛び込み、その過程の演技と2名の同調性(シンクロナイゼーション)を競う種目です。
まとめ:「さや・りんペア」の喜びと、新たなスタート地点と、更なる上を目指す決意
2022年7月3日の世界水泳選手権(ブダペスト)で、女子シンクロ3m板飛び込みで銀メダル獲得した金戸凜選手(18歳:セントラルスポーツ所属)及び三上紗也可選手(21歳:日本体育大学)組が帰国し、喜びを語りました。
複数のテレビカメラや多くの記者を前に三上紗也可選手は、「こうしてたくさんの記者に囲まれるのは初めて。すごいことをやったと実感した」。
金戸凜選手も「大会最終日にメダルを取ったあと、すぐに移動で実感がなかった。でも帰ってきて、注目していただいていたんだと感じた」と話しました。
2021年11月にコンビを結成したばかりのペア。さらなる成長が期待される中で、金戸凜選手は「最高ラインのレベルを上げることもそうだが、最低ラインのレベルを上げていきたい」。
まずはパフォーマンスを安定させることで、実力の底上げを図る構えだ。
三上紗也可選手は「今回の結果はスタート地点。これを機にもっと飛躍し、次はもっと高いところを目指す」と意気込みました。
ペアの愛称について聞かれると、まずは2人で小声で相談しました。
確認を終えた後、日本水泳連盟の安田千万樹(ちまき)ヘッドコーチとのラインLINEに「さや・りんペア」と書いてあったことを笑顔で明かしました。
特に、日本飛び込み史上初の世界選手権銀メダリストとなった金戸凜選手(セントラルスポーツ)の父の金戸恵太さん(55)が「飛び込み一家」初の世界大会の銀メダルを喜びました。
母の金戸幸さんは審判として帯同したが、父の金戸恵太さんは自宅で応援しました。
「予選で少しミスしたので、安田千万樹(ちまき)ヘッドコーチを通じてアドバイスしました。
3本目が成功して、うれしい」と話しました。
祖父母、両親に続く3世代の五輪代表を目指した金戸凛選手だが、負傷でかなわず。
リハビリを続ける娘の努力を見てきているだけに「神様も見ていてくれました。五輪に出ることよりも、世界大会のメダルの方が、100倍うれしいはず」と健闘を称えました。
喜び一杯の「さや・りんペア」が、2024年パリオリンピック(2024年7月26日(金)~2024年8月11日(日))で活躍するのが、楽しみですね。
加えて、2023年7月14日~7月30日に開幕する第20回世界水泳選手権大会(20th FINA World Championships※)福岡大会での活躍も楽しみですね。